【子育て】子育てでついやりがちな間違いと改善策まとめ(前編)ー上手なほめ方と叱り方

こんばんは。for Millennialsの編集者のサボテン(@forMillennials1)です。
前回、「【子育て】子育てにおける悩み・イライラと相談相手Top10」について見てみました。
今回は、子育てでついやってしまいがちな間違いについて、まとめてみました。
子育てをしていると、子どもがいうことを聞かないときにカッとして怒鳴ってしまったりすること、ありますよね。
それで効果があるかというとそういうわけでもなくて、途方に暮れてしまったり、加えて自己嫌悪に陥ってしまうこともあるのではないでしょうか。
今回は、そんな時の上手な叱り方や、また、子どもの行動などに対する上手なほめ方についても、併せて見ていこうと思います。
- 自己肯定感の低い子どもにしないためには
- 条件付き子育て、無条件子育て(無条件の接し方)
- 上手な子供のほめ方、叱り方
- 小学生を対象とした海外の実験結果
- 上手なほめ方のポイント
- 上手な叱り方のポイント
最近話題のモンテッソーリ教育やレッジョ・エミリア教育の研究者でもありオックスフォード大学で児童発達博士号をとった島村華子さんは、著書「モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方」(以下「ほめ方叱り方本」とします。)の中で、以下のように語っています。
「日本人に多いとされる『自己肯定感』が低い子供は、謙遜文化による『ほめ不足』が原因ではなく、『非効率なほめ方や叱り方』が原因」
また、ほめるという行為によって子どもに「ご褒美」を与えることは、罰と同じように、無意識であったとしても子どもたちの行動やモチベーションを外的にコントロールしてしまい、その子が本当にやりたかった事の妨げとなる可能性がある、とも語っています。
条件付き子育て、無条件子育て(無条件の接し方)
「ほめ方叱り方本」では、子どもの行動の善しあしによって、褒美や罰を使いながら愛情の注ぎ加減を調整し、行動をコントロールしようとする「条件付き子育て」は、以下のデメリットを持つことを、豊富なエビデンスを示しながら説明しています。
- 短期的にしか教育効果がない
- 条件付きの自己肯定感しか持てなくなる
- 親子関係が悪くなる
- 世代を超えて引き継がれる
「ほめ方叱り方本」は、このような「条件付き子育て」に代わる、「無条件の接し方(無条件子育て) 」を提唱し、行動の善しあしにかかわらず愛情を注ぎ、子どもの気もちに寄り添うことが必要と訴えています。
また、このような「無条件の接し方」を行うための5つの条件として、以下が挙げられています。
- ほめ方と叱り方に気をつける
- 「子どもに対するイメージ(見方)」を見直す
- 子どもにとって良きリーダーでいる
- 子供への要求を考え直してみる
- 子育ての長期的なゴールを持つ
小学生を対象とした海外の実験結果
さて、ここで一つクイズです。
これと関連して、ちょっとしたクイズとして、「ほめ方叱り方本」で紹介されていた1つの実験結果を共有します。
20年ほど前に海外の小学生128名を対象に行われた実験ですが、生徒たちにまずIQテストを受けてもらい、テストの結果について、以下のような3つのグループに分けて、3種類の異なったほめ方をしました。
- グループ①:「すごい!」「よくやったね!」など具体性に欠けるほめ方(「おざなりほめ」)
- グループ②:「頭がいいね」などの能力に着目したほめ方(「人中心ほめ」)
- グループ③:「頑張ってやり切ったね」など努力・過程・試行錯誤した手順を中心としたほめ方(「プロセスほめ」)
皆さんはどれが子どもにとってどのほめ方が正解だと思いますか?
何となく察しがついているかもしれませんが、正解はグループ③の「プロセスほめ」です。
実験によると、「プロセスほめ」をされた子どものうち92%が、より難しい問題にチャレンジしようとする姿勢を見せたほか、そのような難しい問題を解くのが楽しかった、と回答したそうです。
また、その後行なった追加的な実験で、「プロセスほめ」をされた子どもたちは、成績が約90%も上昇したそうです。
上手なほめ方のポイント
これは一例ですが、具体性のかけるほめ方(「すごい!」「よくやったね!」など)や能力や容姿に着目したほめ方ではなく、子どものプロセスに着目したほめ方をすることは、子どもにとってポジティブな効果があると言えそうです。
詳細は本書をご覧いただければと思いますが、上手なほめ方のポイントとして、以下を指摘しています。
- 成果よりもプロセス(努力・姿勢・やり方)をほめる
- もっと具体的にほめる
- もっと質問する
例えば、具体的にほめる、という点でいうと、「●●なときに××を忘れずにやったところが良かったね」などと具体的に何がどう良かったのかを明確にすることが、子どものモチベーションを上げる効果があることが研究でわかっています。
具体性を持たせたフィードバックや、質問を織り交ぜて悟らせる、気付かせる、といったアプローチは、ビジネスの場面のコーチングにも通じるところがありますね。
上手な叱り方のポイント
また、「ほめ方叱り方本」では、上手な叱り方として、以下を紹介しています。
- 「ダメ!」「違う!」をできるだけ使わない
- 結果でなく努力やプロセスに目を向ける
- 好ましくない行動の理由を説明する
- 親の気持ちを正直に伝える
二つ目のプロセスに目を向けるという点は、先ほどの上手なほめ方と通じるところがありますね。
また、最初の点については、「ダメ」「やめて」などのネガティブな言葉を聞き続けると、子どもの脳が脅威を感じて、フラストレーションが爆発しやすい状態になるということです。そうではなく、「そうだったんだね」「わかるよ」など子どもが何をしたかったのか、何を言いたかったのかを理解したうえで手を差し伸べることで、子どもの脳もリラックスし、反発せずに自分や他人の気持ちに寄り添うようになるということです。
※なお、「ほめ方叱り方本」で紹介されているほめ方叱り方のポイントは、3歳~12歳の子ども向けという前提で記載されています。
「ほめ方叱り方本」では、このほかにも子どもをのびのびと育てるためのアクティブ・リスニング(傾聴)のポイントや、こんなときにどうすれば良いかのQ&Aもまとまっています。
多くの親が悩まされているであろう、スマホやゲームなどのいわゆる「スクリーンタイム」についての言及もあります。子育てに悩まれている方はぜひ一度ご覧になってください。
研究者の方が書かれたものなので主張のエビデンスが豊富な点と、それでありながら表現がこなれていてわかりやすいので、非常にオススメです。
今回の記事は以上です。子育てをされている皆さんのご参考になれば幸いです。
次回も続けて子育てについての記事を書く予定です。
子どもの「自己効力感」(≠自己肯定感)に着目した記事をお届けできればと思っています。
後編記事はこちら(「【子育て】子育てでついやりがちな間違いと改善策まとめ(後編)ー子どもの自己肯定感・自己効力感を育てるには」)です。
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